あごの「梅干しじわ」にお悩みの方はいませんか?
一般的に口を突き出したりするとあごにしわができますが、平常時でもこのしわがある状態を俗に「梅干しじわ」と言います。
口を開けたり笑ったりすると消えるので、写真を撮るときは微笑みよりも少し歯を見せて笑うように意識したり…
他人はそこまで見ていないかもしれませんが、本人としてはかなり気になります。
この梅干しじわを消す最も簡単な方法が、あごボトックスです。
なお「ボトックス」は米アラガン社の商品名です。
このような治療方法を正式にはボツリヌストキシン注射と呼びますが、一般的に「ボトックス」として認知されているため、本稿でも便宜上ボトックス注射と統一しています。
梅干しじわができる理由
唇の下からあごにかけて、オトガイ筋という筋肉があります。
オトガイ筋は下唇を引き上げるときに使う筋肉で、この筋肉の発達が梅干しじわの原因です。
生まれつきあごが後退している方の場合、口を閉じるために一層オトガイ筋を使うので、梅干しじわができやすくなります。
根本的に解決するためには、歯科矯正や外科手術が必要です。
そして生来の骨格以外でオトガイ筋が発達する後天的な原因は、主に以下の二つです。
- 口呼吸
- 歯の食いしばり、噛みしめ癖
このような習慣による梅干しじわは、ボトックスにより比較的簡単に改善できます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
口呼吸
幼少期から口呼吸の癖があったりすると、口を開けている状態がデフォルトとなるため、口を閉じようとオトガイ筋を多用してしまいます。
また鼻炎などの慢性疾患がある方も、無意識に口呼吸になりやすいかもしれません。
歯の食いしばり、噛みしめ癖
食いしばり=ギリギリと力いっぱい噛みしめることだけを指すのではありません。
口を閉じているときには上下の歯が触れ合わず、舌先が上あごのくぼみ(前歯の後ろあたり)についている状態が正常です。
上下の歯が接触しているなら、それはすでに食いしばりなのです。そして常に力が入っていることでオトガイ筋が発達してしまいます。
あごにボトックスを打つとどうなる?
ボトックスは、ボツリヌス菌が産生するボツリヌストキシンを精製して作られます。
額や眉間のしわ取りにも使われますが、中でもエラに打って輪郭をきれいにするエラボトックスが有名です。
ボトックスには筋肉を麻痺させる作用があるので、発達したエラの筋肉を鈍らせることですっきりするというわけです。
では、あごにボトックスを打つとどうなるのでしょうか。
①梅干しじわが消える
前述の通り、エラにボトックスを注射するとエラが目立たなくなります。
同様にあごに打つと、オトガイ筋が麻痺してこわばりや緊張がなくなり、なめらかなあごが手に入ります。つまり、梅干しじわが消えるのです。
②横顔がきれいになる
梅干しあごの場合、おそらく横顔があまり美しくありません。合わせ鏡で確認してみると、あご先の形がゴツゴツしているかと思います。
ボトックスを打つとオトガイ筋の緊張がなくなります。このためこわばりがなくなってあごが下がり、自然な形になります。
あご先をシャープにしたい場合はヒアルロン酸が一般的ですが、梅干しあごの方であればボトックスを打つことであご先が整います。
※あくまでナチュラルな感じなので、シャープさを求めるならヒアルロン酸を併用します。
ボトックスの注意点
ボトックスはボツリヌス菌からできる毒素を精製したものです。
安全性が確保されているため美容治療としてここまで広まっているわけですが、副作用が出る方もいますし、100%無害とは言い切れないと思います。
ただし全体の割合から見ると、注射によって健康被害を被るリスクは極めて低いのではないでしょうか。
※医療従事者ではないので、あくまで個人的な考えです。
一般的に挙げられるボトックスの注意点として、次のようなものがあります。
注射した部位が動かしづらくなる可能性がある
筋肉の動きを抑えるものなので、当然といえば当然ですね。
特にエラやあごに打った場合、食事がしにくい、笑いにくいといった症状を訴える方もいるようです。
耐性ができると効果が薄れる
個人差がありますが、ボトックスの効果はおおむね3~4か月といわれています。
打ち続けるうちに作用期間が伸び、半年に一回程度の注射でよくなる方もいるそうです。
しかし打ち続けることで抗体ができてしまうと、充分な効果が得られません。
その際は薬剤の種類を変えることで再び効果を実感できるようになります。
ボトックスにもいくつか種類がありますので、最初から不純物の少ないものを選んでおくと安心です。
ただし不純物の量が少ない薬剤ほど値段が上がりますので、お財布と相談してください。
妊娠への影響が不明
ボトックスを打ったあと、三か月程度は避妊が必要とされています。
妊娠や胎児に影響を与える可能性があるためですが、その頻度や程度はわかっていません。
このため、妊娠の可能性がある方はもちろん、妊娠を希望されている方もボトックス注射は避けたほうがよいでしょう。
まとめ:あごの梅干し、どうしても気になるならボトックスを
口呼吸をやめたり歯の食いしばりに注意することで、梅干しじわの軽減が期待できます。
しかし即効性が欲しい場合や梅干しを消去したい場合は、やはりボトックスが効果大です。
とはいえ、「顔に菌の毒素を注射する」というのはなかなか不安が大きいものです。
それを差し置いても梅干しを何とかしたいのであれば、ボトックスについて納得いくまで調べたり、一度美容外科などでカウンセリングを受けてみることをお勧めします。
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